I’ éternel été |
このたび、オルセー美術館の豊富なコレクションを中心として、国内外の美術館ならびにご所蔵家のご協力を仰ぎ、「オルセー美術館特別企画 ピーエル・ボナール展」
を開催する運びになりました。
ピエール・ボナールは、19 世紀末から 20 世紀前半にかけてフランスで活躍した画家です。 ナビ派の一員としてパリで活躍していたボナールは、「日本かぶれのナビ (ナビ・トレ・ジャポナール)」 と称されるほど日本美術に愛着を持っていました。 本展ではその影響がよく表れているナビ派時代の作品はもちろんのこと、リトグラフによるポスターや本の挿絵といったデザインに関する仕事、そして画家が画業の着想源のひとつとしていた写真など、ボナールの多彩な側面をご紹介いたします。 ボナールは生涯の伴侶マルトをはじめ、複数の女性をモデルとして数多くの裸婦像を描いています。 これらの女性たちは、画家にとっての重要な芸術的霊感源のひとつでした。 画家はしばしばパリを離れてノルマンディー地方や南フランスにも滞在し、モネや他の画家たちとの交流を通じて、色彩の探究に没頭するようになります。 身近な主題を描き続けたボナールは、目にした光景の鮮烈な印象を絵画化することに専心します。 その作品には、思いがけない構図や複雑に響き合う色彩によって、何気ない情景に緻密な仕掛けが施されています。 このような画家の生涯を余すことなく明らかにする本展は、日本におけるピエール・ボナールの最も充実した展覧会のひとつとなるでしょう。 |
会期: 2018 9/26 [水]~ 12/17 [月] 展覧会は終了しました。 休館日: 毎週火曜日 開館時間: 午前 10時 ~ 午後 6時 (毎週金・土曜日は、午後 8時まで) ※入場は閉館の30分前まで 会場: 国立新美術館企画展示室1E (東京・六本木) 主催:国立新美術館、オルセー美術館、日本経済新聞社 |
'2018 9_25 オルセー美術館特別企画 「ピエール・ボナール展」のプレス説明会 &プレス内覧会のご紹介です。 |
画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。 |
オルセー美術館特別企画 「ピエール・ボナール展」 |
オルセー美術館の ボナール・コレクション が一挙来日! |
約 30 点は初来日! 国内外作品を加え、総点数 130 点超 |
オルセー美術館特別企画 「ピーエル・ボナール展」 | |
「ピーエル・ボナール展」 【見どころ 】 |
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展示構成 |
'2018 9_25 オルセー美術館特別企画 「ピーエル・ボナール展」 のプレス内覧会風景と展覧会説明会の撮影画像、図録などからの抜粋文章です。 |
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1. 日本かぶれのナビ |
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左・cat. 2 《庭の女性たち》 1890-91 年 デトランプ、カンヴァスで裏打ちされた紙 ( 4 点組装飾パネル) 160.5 x 48 cm(各) オルセー美術館/中・cat. 17 《大きな庭》 1895 年 油彩、カンヴァス 168 x 221 cm オルセー美術館 /右・cat. 18 《ブルジョワ家庭の午後 あるいはテラス一家》 1900 年 油彩、カンヴァス 139 x 212 cm オルセー美術館 |
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左・cat. 2 《白い水玉模様の服を着た女性》 《猫と座る女性》 《ショルダー・ケープを着た女性》 《格子柄の服を着た女性》 ボナールの日本美術に対する強い関心が表れている初期の代表作で、1891 年に画家が初めてアンデパンダ展に参加した際に出品された装飾パネルである。 当時フランスで流布していた日本の版画は芸術家たちの新たな霊感源となり、ジャポニスムという流行が生まれた。 中・cat. 17 ボナールは夏の余暇を両親や妹アンドレの家族と共に、フランス南東部の別荘 「果樹園」 にしばしば訪れ、果物の収穫を楽しんだ。 右・cat. 18 別荘の果樹園で一家が過ごす午後の情景を戯画的にブルジョワ階級の家族の優雅なひとときを描いた。 |
3. スナップショット |
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左・cat. 57 《ル・グラン=ランスの庭で煙草を吸う ピエール・ボナール》 1906 年頃 モダン・プリント 6.5 x 9 cm オルセー美術館/左・cat. 34 《ピエール・ボナール、自画像》 1898-99 年 モダン・プリント 3.8 x 5 cm オルセー美術館/左・cat. 49 《陽光を浴びて立つマルト》 1900-01 年 モダン・プリント 3.8 x 5 cm オルセー美術館/中・cat. 48 《椅子の近くに立つマルト》 1900-01 年 モダン・プリント 3.7 x 5.1 cm オルセー美術館/左・cat. 51 マルト・ボナール 《草上に座る後ろ姿のボナール》 1900-01 年 モダン・プリント 3.6 x 5.3 cm オルセー美術館 |
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左・cat. 57 フランス南東部の別荘 「ル・グラン=ランスの庭」 でパイプをくわえ、タバコを吸うボオナールが出かける寸前をスナップ写真。 グラン=ランスにある一家の地所では、胸の高さに据えたコダック製カメラのファインダーを覗き込み、庭で遊びまわる甥たちにシャッターを切った。 左・cat. 34 30 代、若き日のボナールの自画像写真。 右側・cat. 48. 49. 51 1900 年の夏、ボナールはパリ近郊のモンヴァルに小さな家を借り、この家の庭で、マルトの写真が撮影された。 裸のマルトがアトリエで写っている写真もある。 彼の絵画や、ヴェルレーヌの 『双心詩集』 のための挿絵などは、こうした写真の多くを土台として制作された。 |
5. 室内と静物 「芸術作品―時間の静止」 ボナールは、「不意に部屋に入ったとき一度に目に見えるもの」 を描きたかったと後年語っている。 すなわち、そこにある事物が何であるかを認識し、それらの位置関係や空間の奥行を把握する以前の、総体的な感覚をカンヴァス上に出現させようとしたのである。 この言葉を裏付けるかのように、画家は生涯にわたって、マルトをはじめとする家族や動物たちが集う親密な室内空間を描き続けた。 ボナールは、非常に制作の遅い画家で数年にわたって描き続けることはしばしばで、ときには 10 年以上の時を経て、再び着手された作品もある。 ボナールが手帖に 「芸術作品―時間の静止」 と書き込むとき、それはけっして画家が見た光景の瞬間を切り取って描くことを意味しているわけではない。 ボナールの絵画を満たしているのは、画家が記憶と眼前のイマージを往還しながら重ねた絵具の層であり、その狭間で宙吊りにされた時間なのである。 |
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左・cat. 86 ピエール・ボナール 《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》 1912 年頃 油彩、カンヴァス 78 x 77.5 cm オルセー美術館/中・cat. 85 ピエール・ボナール 《桟敷席》 1908 年 油彩、カンヴァス 90 x 120.6 cm オルセー美術館/右・cat. 88 ピエール・ボナール 《室内 あるいは 犬と女性》 1920 年頃 油彩、カンヴァス 53 x 57 cm オルセー美術館 | |
左・cat. 86 1893 年、パリの街角でボナールはマルト・ド・メリニーという少女に出会って、彼女は間もなくボナールの恋人となり、1925 年には正式に結婚する。 1942年にマルトが亡くなるまで、彼女はボナールの作品に頻繁に登場する。 中・cat. 85 場面はオペラ座の桟敷席、描かれている人物は、パリにベルネーム=ジュヌ画廊を開いていた画商のジョスとガストンの兄弟とその妻たちで、当時画商の兄弟は、印象派やポスト印象派など新しい絵画の潮流を積極的に紹介していた。 右・cat. 88 1900 年代になると、ノルマンディー地方や南フランスを舞台に、窓から差し込む光が満ちた室内画が多く制作されるようになる。 この作品はボナール 53 歳頃の作品。 |
ピエール・ボナール |
芸術家 ピエール・ボナール (1906 年頃、39歳の 「ル・グラン=ランスの庭」 での写真。) |
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「ピエール・ボナール年譜」 ―「ピエール・ボナール展」 図録の抜粋 ― |
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1867 | 0 歳 パリ郊外のフォントネ=オ=ローズに(父)陸軍省の事務長ウジェーヌ・ボナールと(母)アルザス地方出身のエリザベト・メルツドルフの次男として生まれる。 兄シャルル (1864-1941)、妹アンドレ (1872-1923)。 |
お問合せ:03-5777-8600 (ハローダイヤル) 展覧会サイト:http://bonnard2018.exhn.jp 国立新美術館サイト:http://www.nact.jp 主催:国立新美術館、オルセー美術館、日本経済新聞社 後援:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本 協賛:花王、損保ジャパン日本興亜、ダイキン工業、大日本印刷、BIGLOBE、ブシュロン ジャパン、三菱商事 協力:日本貨物航空、日本航空、BSテレビ東京 本展はパリのオルセー美術館の学術協力のもとに企画され、数多くの名画が特別に出品されます。 |
参考資料:オルセー美術館特別企画 「ピエール・ボナール展」図録、報道資料 、他。 |
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